久留米大学文学部同窓会久留米大学文学部同窓会

10周年記念事業報告

文学部同窓会創設10周年記念講演会

「裁かれる家族」 ~ 少年犯罪断たれた絆をみつめて~   佐木 隆三 氏

平成16年10月17日、石橋文化センター大ホールにて久留米大学文学部同窓会創立10周年記念講演会を開催いたしました。

連日、事件や犯罪のニュースがテレビで放送される日々が続く中、講師に作家の佐木隆三氏を招き、今関心の高い少年犯罪をとりあげ、「裁かれる家族~少年犯罪、断たれた絆をみつめて~」という演題を講じて戴きました。

佐木先生はご自身が裁判傍聴席に座り、犯罪者の声・裁判のやりとりを生で傍聴され、それをもとに執筆活動を行っておられる方で、過去週十年にわたる体験を交えながらの話は真実味にあふれ、罪を犯してしまう経緯・心理等、私たちが普段知ることができない部分を語って頂きました。先生のお話の中で、子どもにとっての家庭環境・家族とのつながりがいかに大事かということを繰り返し訴えられているように感じました。

講演会当日は、同窓生・大学関係者のみならず、下は中・高校生からご年配の方まで、一般の方々も多く来場していただきました。皆さんの心に残り、それぞれが考え・行動していくことで犯罪減少・社会発展につながっていけばよいなと思います。

最後になりましたが、今回の講演開催にあたりましてご尽力を戴きました皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

10周年記念講演会準備委員会 委員長 伊藤 吉信

佐木隆三氏プロフィール

新日鉄勤務時代に作家活動をスタート。昭和51年、『復讐するは我にあり』で第74回直木賞受賞、文壇デビュー。社会を震撼させた事件、犯罪を主題にした多くの作品や、絶えず時代と社会にまなざしを注いだ作品を発表、読者の熱い支持を集めている。現在、執筆のかたわら裁判傍聴で全国を駆け巡るなど社会派作家として旺盛な活動を続けている。